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人材業界探偵社

人材会社の採用戦略担当から見たHR業界の不思議な世界

40才超えて中途入社してくる幹部候補に語るべき話5選


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40才を超えた人が拠点長候補で入社してくる会社

ちょっと前まで転職は35才が限界だと言われる、そんな時代でした。

しかしほんの数年で時代も変わり、40才超えても探せば転職は余裕で可能です。企業も35才で線引きなんかしてられなくなってきました。いい時代ですね。

で、うちの会社は現在多拠点展開を進めており、毎年5拠点程度は新規出店していく会社です。さらにその拠点長を外部からエージェント経由で採用しています。なので定期的に拠点長候補という方たちが入社してきます。どなたもそれなりの経歴、年齢だったりするわけです。そんな方たち相手に

「採用の部署から研修お願いします」

との要請があったので、「はいはい」と引き受けまして、一体どんな内容の研修をしたのか?というのが今回の話です。

まずキャリアを聞いてみた

私が会ったのは4名でした。で、今まで何やってたか聞いてみました。確かこんな感じ。前々職までは忘れました。

Aさん:大手飲料メーカーの契約社員、40才超え

Bさん:沖縄関係の物販で起業、その後自主廃業、40才超え、フリーター?

Cさん:新聞販売店、元ボクサー、30代後半

Dさん:当社の現場から内勤、拠点長候補へとステップアップ、30代前半

ほほ~、なかなか華麗な経歴ですねと。エージェントの方々もよくぞ探し出しましたねって思いました、正直。

まあ、想像はしていましたがエージェント目線だと売れない人材、ポテンシャルはあるかもしれないけど実務経験的にもかなり厳しいでしょう。

これは採用の話とかまだどうでもいい段階ですよね。私がまず強調したのは

「もう次の転職先なんてないからね、このキャリアで」

「いいかげん甘えてないで、覚悟決めて、退路を断ってくださいね」

この2点です。

類似職種を比較させてみた

一応拠点長候補、ということで株式会社LITALICOの就労事業部門のセンター長職の求人概要を見せて比較させました。

litalico.co.jp

職務内容は似ていますが、拠点長に求められるスペックは世間一般的にはこれだけ高いんだ、ということを見せ付けてやりました。もうこれで普通の人ならば自分のキャリアで今の立場以上の転職は無理だと諦めてがんばるはずです。

さらに言うとうちの場合、拠点長候補4人で競争が行われて勝ち抜いた人しかなれない、とかそういう仕組みではないんです。半年の実務、経理、現場、マネジメントなどなどの研修期間を乗り越えさえすれば、新規出店の拠点長職に就ける、というすぐれたシステムです。

ここでも当たり前に、次はないことを強調しておきました。

新規ミッションのロマンを説いた

ざっくり4人が置かれてる現実を理解してもらったところで別のアングルから切り込んでみました。

一応私も人材業界そこそこやってましたから、新規ミッションのロマンを有名な求人広告から訴求してみました。

「求む男子。至難の旅。

僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。

耐えざる危険。生還の保証なし。

成功の暁には名誉と称賛を得る。  

これですよ、これね。100年ほど前の新聞に掲載された南極探検の求人広告。当時5000名の応募があったとか。

誰もやったことのない任務を新たな土地でやっていくんだけど、当然厳しいっすよ、当たり前に。でも成功すれば名誉と賞賛ですよ。

これは気持ちの高ぶりを感じますね。昔、ネット求人媒体会社にいたとき、よく聞きました。

この言葉で何も感じないようだと不適格だと思います。ベンチャーやめてゆっくり働けるところを探すべきです。何も得るものがない仕事を。

ころんだら、起きればよい

最後の極めつけはこれです。

http://asics-corporate-production-draft.s3.amazonaws.com/page_types/2246/files/Download_PDF_J.pdf

アシックス、鬼塚喜八郎の話。

失敗続きの人生を歩んできた人たちにこれほど刺さる話はないでしょう。

自戒の念も込めて。失敗しても成功するまでやればよいと。

私も何かあるたびにこれは引っ張ってきますけど、いや、本当にいいこと言ってますよ。これでも伝わらなければやっぱり不適格です。辞めたほうがいい。

 

最後に   

散々脅して覚悟を促しておいて最後は夢を持たせて自信をつけさせる。

こんな流れでやってみたんですけど、同席していた役員とか、出店責任者からはかなりの高評価だったわけです。結局採用の話なんかほぼしてないんですけどね。

他の部署はプロジェクタ使って事業の説明したりしていたそうです。

で、これが約2ヶ月ほど前の話でして、その後、この話をした4人はどうなったか?

 

1名は早々に退社、1名は1ヵ月後に退社、2名はがんばっている、と。 

辞めてったのは、お前のせいだ、と集中砲火を浴びたのは言うまでもありません。

いや~難しいね、人に何か伝えるっていうのは。                   

 


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